35名も無き被検体774号+2012/08/26(日)19:13:40.98ID:2G5CuV39O
携帯で書くのしんどいな



数日後、また俺が1人の日
またタバコを吸いに外に出ようと扉を開けるとまた少年がいた

「おぉ」
「…」
「どうした」
「…」
申し訳なさげな顔をしてじっとしてる




36名も無き被検体774号+2012/08/26(日)19:16:46.91ID:2G5CuV39O
別に子供が好きとかそんな性格はしてないけど
さすがにそんな表情をしてる子供をほっとけなかった

「あー…余りもんで良ければ食うか?」
「っ!」
少年の顔が一瞬明るくなった
お?っと思う間にまた申し訳なさげな顔になる少年




37名も無き被検体774号+2012/08/26(日)19:21:01.47ID:2G5CuV39O
当然、余りものなんかあるわけはないんだけどつい口をついて出た

まさか虐待されてるわけじゃないよな、とか
いやな考えが頭をよぎった

のびてヨレヨレのTシャツに暗い表情
話しかけても反応は薄い

俺じゃなくても、この少年が恵まれた家庭の子では
ないだろうってことはすぐに想像できたと思う




38名も無き被検体774号+2012/08/26(日)19:26:06.76ID:2G5CuV39O
「とりあえず入んな、ほら」
「…」
少年は躊躇してる

「余りもんで金は取らないから安心しなよ」
「…ごめんなさい」
心底申し訳なさそうな顔をして、戸惑いながらも店に入った




41名も無き被検体774号+2012/08/26(日)19:32:11.56ID:2G5CuV39O
「嫌いなもんある?」
「…」
「…なんでも食える?」
「…」コク
なかなかめんどくさい子供だと思った

とりあえずカツ丼を作った
作ってる間、少年はずっとソワソワしていて
やっぱり帰るって言い出しそうだから
目を合わせないようにしてた




43名も無き被検体774号+2012/08/26(日)19:35:58.62ID:2G5CuV39O
作ってから気づいたけど
子供用に少し少なめに作れば良かったと思った
余ったら俺が食うか、と思ってそのまま出した

少年は唾を飲みながらまじまじとカツ丼と睨めっこをしていた
なかなか食べようとしない

「早く食べないと冷めちゃうよ」
「ごめんなさい…」
ようやく食べ始めた




44名も無き被検体774号+2012/08/26(日)19:39:21.34ID:2G5CuV39O
「食いきれなかったら残していいからな」
とは言ったものの、少年はものすごい勢いでカツ丼を平らげた
見た限り、食べ方も汚くないし箸だって正しく使えてた
普通、虐待されてるような子なら
箸の持ち方とか教わらないんじゃないのかなぁ
とか思ってたから意外だった




46名も無き被検体774号+2012/08/26(日)19:47:00.75ID:2G5CuV39O
食べ終わった少年は少し明るい表情になってた
「腹一杯か?」
「…うん」
「いっつも昼飯食わないの?」
「…お母さん仕事だから」
「そうか、またいつでもおいで」
「…でも」
「余ったら捨てちゃうんだし、食べてもらった方が助かるんだ」

店の外に少年を送り出すと
しっかりお辞儀して歩いて行った




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1001オススメ記事@\(^o^)/2018/06/15 20:50:00 ID:narusoku