1本当にあった怖い名無し@\(^o^)/2016/11/25(金)02:56:16.54ID:cu+cJ9vS0.net[1/23]
書き溜めてないけど、久々に思い出したので聞いてほしい。
ちなみに話を聞いたら自分にも呪いがかかる、というような類の話ではないのでご安心を。




2本当にあった怖い名無し@\(^o^)/2016/11/25(金)03:01:33.06ID:cu+cJ9vS0.net[2/23]
当時俺が小6、妹が小4で、母と3人で関西に帰省した時の話。
登場人物は、

・俺・・・霊感ゼロ。

・妹・・・霊感はしらん。

・母

・叔父・・・母の弟。ずっと祖母と2人暮らし。
祖父は俺が2,3歳ぐらいの時に病気で亡くなった。

・祖母・・・存命。

・「裏のばあちゃん」・・・祖母の姉の1人で、祖母の家のすぐ裏手にあるアパートに1人暮らしをしていた。
旦那さんは仏壇の写真でしか見たことがない。

・「鎌田のばあちゃん」・・・祖母の姉の一人。「大人の事情」とやらで途中から絶縁状態だったらしい。
息子夫婦たちと一緒に住んでいた。




3本当にあった怖い名無し@\(^o^)/2016/11/25(金)03:06:50.61ID:z2UYiVUN0.net
はよ




4本当にあった怖い名無し@\(^o^)/2016/11/25(金)03:09:07.46ID:cu+cJ9vS0.net[3/23]
当時父の仕事の都合で関東に住んでいた俺たちは、年に何回か関西へ帰省していた。
普段は家族4人で帰省してたけど、この時は父は多分仕事の都合とかで来られなかったんだと思う。

最初に母方の祖母の家へ行った。
仏壇にいる祖父への挨拶も済ませ、暇になったので俺たち兄妹は家の前の道で遊んでいた。
少しして、家の影から老婆が半分だけ顔をのぞかせてめっちゃ睨んできているのに気付いた。
一瞬背筋が凍ったけど、よく見るとそれは「裏のばあちゃん」だった。

「裏のばあちゃん」は、そのままの状態で
「こっち帰ってきとったんか・・・?」とかなり低い声で聞いてきた。
普段は温厚で、俺たち兄妹を褒めることしかしない「裏のばあちゃん」なので、かなり怖かった。

俺は、「う、うん。ついさっき着いたところ」と言った。
「裏のばあちゃん」は、自分のところへ挨拶に来てないじゃないか、と怒ってると思ったからそう答えた。




5本当にあった怖い名無し@\(^o^)/2016/11/25(金)03:12:08.95ID:cu+cJ9vS0.net[4/23]
すると、「裏のばあちゃん」は道路に出てきて、ゆっくりと歩み寄ってきた。
でも、俺たち兄妹の方へは向かわず、少しズレた方向に向かって歩いていた。
歩きながら、顔はこちらへ向けないで

裏「いつまでおるんや?」

俺「2泊するよ」

裏「そうか・・・」

というような会話をした。

「裏のばあちゃん」が向かっている方向を見ると、道端に1つ、こけしが置かれていた。
狭い道路だし、遊んでいたら気付きそうだったけど、「こけしなんてあったっけなー?」と思った。




6本当にあった怖い名無し@\(^o^)/2016/11/25(金)03:14:48.02ID:0zGreadoO.net
子消し?君が生きてるから呪いは叶わなかったな




8本当にあった怖い名無し@\(^o^)/2016/11/25(金)03:20:06.12ID:cu+cJ9vS0.net[6/23]
>>6
呪いはかないそう?になったけど、かなわなかった。
もう終わった話だから多分大丈夫だと思う。

え?ちなみに、「こけし」って「子消し」って意味あるのか・・・?
なぜ呪いの媒体がこけしだったのかはそういや聞いたことなかった。




7本当にあった怖い名無し@\(^o^)/2016/11/25(金)03:15:55.37ID:cu+cJ9vS0.net[5/23]
「裏のばあちゃん」はこけしの前まで来ると、今度は左の方向を睨んだ。
その視線を追うと、そこには道路の真ん中にもう一人老婆がいた。

「裏のばあちゃん」と違って道路の真ん中にいたのに、足音とか何もなかったし、
何より容姿が不気味だった。一言で言うとボロボロだった(あまり詳しくは覚えてないけど)。
ただ、身体は俺たち兄妹の方を向いていたんだけど、顔は少し上を向いていて、目の焦点が合っていない感じは覚えている。

「裏のばあちゃん」は、これまた低い声で

「おのれ、これはどういうつもりやねん・・・」
「何しに来たんや・・・」

とその老婆に向かって言った。

だが、老婆は微動だにせず、「裏のばあちゃん」の方はチラリとも見なかった。




9本当にあった怖い名無し@\(^o^)/2016/11/25(金)03:23:50.23ID:cu+cJ9vS0.net[7/23]
「裏のばあちゃん」は、これもまた聞いたことないような大声で、
「ワシがこんなこと絶対にさせへんからなああああああ!!!!!!」
と叫び、持っていた杖で思いっきりこけしを叩いた。

すると、もう1人の老婆は何も言わずにくるりと振り返り、
「裏のばあちゃん」がいた方とは逆方向の家の角を曲がって消えていった。

この時点で妹は半泣きだったし、俺もわけがわからず泣きそうだった。

老婆が消えた後、「裏のばあちゃん」と3人で祖母の家へ戻った。
俺・母・妹は居間で待っている様に言われ、祖母と「裏のばあちゃん」で何やら話し合っていた。
俺と妹は母に抱かれて号泣したし、小さな声で話していたからか、別室にいる2人の会話は聞き取れなかった。
少しして、俺と妹は昼寝することになった。




10本当にあった怖い名無し@\(^o^)/2016/11/25(金)03:27:50.79ID:cu+cJ9vS0.net[8/23]
ごめん。面倒だから「裏のばあちゃん」にカギカッコ付けるのやめるわ。

昼寝して目が覚めると、もう夜か夕方で、叔父が仕事から帰ってきていた。
裏のばあちゃんは既にいなくなっていた。
すぐに皆で夕飯を食べたけど、普段は冗談好きでおしゃべりな叔父が終始無言だったことは覚えてる。
俺は昼間のことがかなり気になってたけど、聞ける雰囲気ではなかった。
妹も怖くて聞けなかったんだろう。誰も昼間起きたことについては言わなかった。

夕飯を食べ終え、俺たちは皆でテレビを見ていた。
それで、夜8時か9時ぐらいになったのかな?俺は母に「お風呂行かないの?」と聞いた。
祖母の家は風呂がないので、祖母や叔父は毎日徒歩10分ぐらいのところにある銭湯に行っていた。

母は、「うん。今日はちょっとね・・・」と言っただけだった。




11本当にあった怖い名無し@\(^o^)/2016/11/25(金)03:31:50.23ID:cu+cJ9vS0.net[9/23]
やがて寝る時間になり、叔父は2階の自室へ上がっていた。
いつものパターンで、俺・母・妹・祖母の4人は居間に布団を敷いて寝ることになった。

寝る前、母と祖母に強く促されて俺たち兄妹は半ば強制的にトイレへ行かされた。
しかも、トイレのドアは全開で、ドアのところに母が立った状態でしなければならなかった。
まぁ、当時まだ小6で毛も生えてなかったから、恥ずかしいとかは思わなかった気がする。

トイレを終えると、祖母と母が寝る位置について話し合っていた。
普段ならそんなことわざわざ決めないのに、「やっぱり昼間のことか」と思った。
結局、部屋の入口側から祖母・俺・妹・母という感じで、大人2人で兄妹をはさむ形で寝ることになった。




12本当にあった怖い名無し@\(^o^)/2016/11/25(金)03:37:37.72ID:cu+cJ9vS0.net[10/23]
以下、寝る直前に祖母から言われたこと。要約して箇条書きにする。

・夜中、誰かが家の外からよびかけてくるかもしれない。
・でも、ばあちゃんも叔父も、母も絶対にそんなことはしないから、絶対に出てはいけない。
・この部屋から出てもいけないし、布団から出てもいけない。音を立ててはいけない。
・もちろん応答するのもダメ。何があっても布団の中で目をつぶっていること。
・もしトイレに行きたくなったら、大でも小でも布団の中ですること。
(祖母から、「今日だけはお願いやから・・・」と言われた)
・上記の状態を朝叔父が部屋の襖を開けるまで続けること。

まあこんな感じ。
俺は「なんでそんなことするん?もし出て行ったらどうなるん?」と聞いた。

祖母は、「悪い人に連れて行かれる」と答えた。
この「悪い人」という言い方は、当時まだ小学生だった俺たち兄妹には効果絶大で、もう何も言い返せなかった。

そんなこんなで布団に入った。




13本当にあった怖い名無し@\(^o^)/2016/11/25(金)03:43:49.79ID:cu+cJ9vS0.net[11/23]
でも、当然寝られるわけがない。
頻繁に目を開けて、目の前に妹と母がいることを確認していた。

ただいつの間にか寝てしまっていたらしく、酷い悪夢を見た。
どこかの町中で、包丁を持った昼間の例の老婆に追いかけられる、という夢だった。
夢の中で、駅に近付いたところでなぜか俺は安心するのだが、次の瞬間、目の前の曲がり角から老婆が出てきて、
「ああもうダメだ・・・」と思ったところで、夢から覚めた。

時間は何時か分からなかった。
少しすると、玄関とは反対方向の家の外から、裏のばあちゃんの声が聞こえてきた。
「○○ちゃん(俺の名前)、◎◎ちゃん(妹の名前)、そこにおるんやろ?ちょっと出てきてや。」
間違いなく裏のばあちゃん本人の声だと思った。
冷静になんてなれなかったけど、とにかく俺は祖母の言いつけを守ることにした。
というか怖くて反応すらできなかった。

黙っていると、裏のばあちゃん?は、
「ちょっとな、昼間のことで、話しておきたいことがあるんや」
「そこにおるのは分かってんねん。ええ子やから。開けてや」
と言ってきた。




15本当にあった怖い名無し@\(^o^)/2016/11/25(金)03:48:42.99ID:cu+cJ9vS0.net[12/23]
ずっと黙っていると、最後に家の壁がドン!と叩かれ、裏のばあちゃんの声は聞こえなくなった。
もう完全にビビっちゃって、眠れなくなっていると、今度は玄関の方から叔父の声が聞こえてきた。

「おい、ちょっと水が飲みたいんや。玄関開けてくれへんか?」
「なぁ、○○て。起きてんねやろ?ちょっとここまで来てくれって」
「お前、大人の言うことが聞かれへんのか?なぁ!!!」

こんな感じのことを話して、最後に玄関の下らへん?を蹴って叔父の声は聞こえなくなった。
ちなみに、叔父の自室は2階にあるんだけど、2階に上がるための階段は玄関の外すぐ横に付いてあった。
でも、ここで少しだけ冷静になっていた俺は、「階段下りてくる音聞こえてへんし・・・」と思った。

かなりボロい家なので、階段を行き来すると軋む音が1階で分かるのだ。




16本当にあった怖い名無し@\(^o^)/2016/11/25(金)03:51:04.88ID:6eT5pUxd0.net
こええ…




17本当にあった怖い名無し@\(^o^)/2016/11/25(金)03:54:11.68ID:cu+cJ9vS0.net[13/23]
叔父の声が聞こえなくなると、すぐにまた玄関の方から声が聞こえてきた。
驚いたことに、それは父の声だった。

「なぁ○○、父さん迎えに来たから、今から東京戻ろか。」
「なんで開けてくれへんねん?俺の声聞こえてるやろ?」

って感じだったかな。
父の声にはマジで驚いたけど、何時か知らんけどこんな夜中に迎えに来るはずがないって思った。
ただ父の声はすぐ聞こえなくなった。

すると、明らかに居間の中から、知らない人の声で
「なんやねん、おもんないわ・・・ワシ一人で行け(逝け?)っちゅうんかい・・・」
と声が聞こえてきた。

映画館みたいな、部屋全体から響いてくるような声だった。
そこで俺は血の気が引くのを感じ、次に気付いた時にはもう朝だった。




18本当にあった怖い名無し@\(^o^)/2016/11/25(金)04:00:32.64ID:cu+cJ9vS0.net[14/23]
以上が俺が体験した悪夢のような出来事。
ここからは少し後日談と事の真相を書いていきます。

結局、予定を急きょ変更して1泊だけで父方の祖母の家へ移った。
御払いをしてもらいたかったんだけど、なかなか予定が空いてないとのことで、
1週間後にまた関西へ来ることになった。
その後は特に何事もなく、東京へ戻った。

そして1週間後、御払いのために再び関西へ戻った、らしい・・・
というのも、実は俺このお祓いの記憶が一切ない。
気付いたら水曜日の朝で、あれ?何かおかしいな?とは思ったけど、
考えても考えても何がおかしいのかすらわからず、そのまま学校へ行った記憶がある。

さらに1週間ぐらいして、ふとお祓いのことを思い出して母に「あれ?お祓い行くんとちゃうの?」と聞いた。
母は最初驚いて口を大きく開けたが、すぐに悲しそうな顔になり、俺を抱きしめてくれ「もうええから。あの事は忘れなさい。な?」と言った。

なぜ俺がお祓いの記憶が一切ないのか、
一連の出来事があまりに怖かったからなのか、それとも呪いの影響なのかは分からない。




19本当にあった怖い名無し@\(^o^)/2016/11/25(金)04:05:03.04ID:cu+cJ9vS0.net[15/23]
お祓い当日のことだけど(全部母や祖母から聞いた話)。
お祓いしてもらったのは俺、母、妹、祖母、叔父、裏のばあちゃん。
例のこけしだけは先にお祓いしてもらってたらしい。

んで、非常に申し訳ないんだが、日本人のくせしてお祓いとかするのが神主?坊さん?住職?よくわからない。
とりあえずそれっぽいので神主ということにしておく、申し訳ない。

神主曰く、
「悪い気が残ってるけど、呪いの本体は確実に消滅してるから、問題ない」
「おそらくもう大丈夫だと思う」
とのことだった。

一応お浄めもしてもらったけど。




20本当にあった怖い名無し@\(^o^)/2016/11/25(金)04:12:09.44ID:cu+cJ9vS0.net[16/23]
一連の出来事は、全てあの日昼間会った老婆の呪いらしい。
妹は、老婆に追いかけられる悪夢だけ見たらしい。
祖母と母には何もなかった。
なぜ俺だけ?と聞くと、
「君を一番連れて逝きたかったんだろう。でもおそらくその老婆自身呪いに関しては素人だったんだろう。
だから妹ちゃんには悪夢を見せるだけしかできなかった。さらに言うと一夜だけしかできなかった。
おそらくもうその老婆は亡くなってると思うよ」とのことだった。

あの日の夜、俺は夜中に目が覚めたとばかり思っていたのだが、
実は祖母が、眠った頃を見計らって、俺たちのすぐそばで朝方まで一時も休まずお経を唱えていたらしい。
確かに、朝起きた時祖母は声が出せないぐらい喉を痛めていた。
祖母曰く、夜中目が覚めたのも含めて夢だったんだろう、とのこと。

さらに、俺はずっと激しくうなされていたらしく、
「やめて」とか「いやだ」とか寝言を言っていたらしい。




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